こんにちは。現役インフォプレナーのジルです。
これまでのFX考察は以下からご覧ください。


※本記事に記載しているのは、あくまで私が行ってきたFX戦略の「一部」であり、「一つの考え方」になっていますので、あくまで参考のためにご参照ください。なお、当情報の影響で万が一あなたの投資活動で損害が発生したとしても、一切責任は負いかねることをご了承ください。
各通貨ペアの特徴を捉えた相場攻略方法
ポンドドル/ポンド円の特徴と攻略方法
ポンドの特徴
ポンドはかつて豪ドルと並んで高金利通貨(2008年9月時点で5.0%の政策金利)であり、非常に人気のある投資通貨でした。
しかしリーマンショック以降の金利引き下げ以降、現在は0.50%の低金利通貨の部類に含まれています。
ただ英国は、ストップアンドゴー政策と呼ばれる経済および金融政策を短期間で変更されることがよくあります。
この事から、ポンドはインフレが強まるにつれて一気に金利を引き上げる可能性が高く、将来的に再び高金利通貨になる可能性があります。
またポンドの主な特徴の1つに、ポンドは非常に活発に値が動くというものがあります。
通常、レートの変動が激しい通貨には流動性が低いという欠点がありますが、ポンドは流動性が高く、比較的安全に取引できます。
これはおそらく、ポンドがかつて主要通貨だったたことから、さまざまな通貨とのクロス取引も未だに活発だからだと考えられます。
特に99年にユーロが誕生して以来、ユーロポンドのクロス取引が活発に行われています。
また、ユーロの単一通貨に参加するかどうかについての議論が高まる際は、ユーロポンドはしばしば1.0のパリティに近づこうとする動きが見られますが、そのような時には往々にしてポンドがユーロに近づこうとすることが多い傾向にあります。
ポンドが変動する主な要因
ポンドの相場変動に関連する要因は、自国の金融政策に関連する要因と主要人物による発言が大きく影響しています。
特に注目すべきは、中央銀行のBOE政策決定会合によって発表された議事録と、その内部組織である政策委員会(MPC)によって発表された議事録です。
英国の北海油田の原油価格の影響も受けやすいのですが、今では昔ほどそうではなく、長期的なトレンドは原油価格に似てはいますが日中はほとんど反応しません。
ユーロに対しては、地理的に近いことと経済的にも関係が深いことから非常によく似た動きをします。
過去に何度かユーロ に参加する話が高まる度に、ポンドはユーロドルに近づく動きがみられます。
また、PIIGS加盟国の1つであるアイルランドの影響も受けています。
英国はドイツと同様にアイルランドに巨額の投資を行っておりますので、アイルランドの問題が悪化した場合にはポンド売りに反応するのです。
今後のポンド/ドル取引戦略
ポンド/ドルのペアは比較的活発な値動きであるだけでなく、価格スプレッドが比較的狭いペアのため、スキャルピングやデイトレーダーにとっても重要な通貨ペアです。
ポンドドルが活発に動く時間帯は、英国の経済データが発表される日本時間の7時や18時半前後ですが、それ以上に動くのは市場の移り変わる時で、東京市場の終わった16時前後やNY市場の始まる21時前後が狙い目です。
ロンドン市場は中東勢のオイルマネーが集まることでも知られています。
したがってポンドドルは投機的な動きが多く、最終的にポジションをクローズしてくる往って来いが多いのも特徴です。
今後のポンド/円取引戦略
ポンド円はポンドドルとドル円の掛け算通貨(ポンドドル×ドル円=ポンド円)ということから、クロス円の材料が出ると一方向に大きく早いスピードで動き出すという特徴があります。
ドル自体の材料が出たとしても、ポンド円の値動きはそれほど大きくはありません。
例えばドルの金利が上昇するとしたとしても、ポンドドルは下落しドル円は上昇するため、力が相殺しあってしまうためです。
ただし、市場のポンドドルの売りの勢いがドル円の買いの勢いを上回れば、ポンド円は下落します。
これはクロス円全般に言えることですが、特にポンド円の場合はその勢いの違いがはっきりと表れる時などは、それほど値動きのスピードが速くないことから、相場に入るのが少し遅れたとしてもその方向にポジションを持つようにすれば利益を上げるチャンスとなります。
もし、ポンドの金利の引き上げなどポンド自体の材料が出た時などは、ポンド円の上昇幅はポンドドル以上に大きく、そして早いスピードで動きます。
この時がポンド円の最も大きなチャンスで、素早くその方向にポジションを持つことができれば相当な値幅で利益を得ることができます。
また、このような金利差の拡大の材料に対してはトレンドもできやすいため、ポジショントレードとして長めのポジションを持つようにします。
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豪ドルドル/豪ドル円の特徴と攻略方法
高金利通貨の値動きの特徴
高金利通貨の特徴として、長期間なだらかな上昇が続き、そのうち上昇角度が大きくなり始めます。
そのような時はこの通貨のピークに近いサインでもあり、その後急落するというパターンがよくみられます。
高金利通貨は一般的にインフレ率の高い国ということになりますが、一方で財政赤字を埋めるために金利を敢えて高めにして、海外から資金を集める国もあります。
元々、インフレ率の高い通貨は弱い通貨という考え方があります。
また、このような通貨は流動性が比較的低いことから一方的な動きになりやすいため、リスクの高い通貨というのが一般的です。
高金利通貨は市場が安定し始めると、買われる傾向があります。
少しくらいリスクが高くても、リターンの大きな高金利通貨に資金が流れ込むためです。
しかし、上昇が長期化する過程で、その国の金融政策を転換するような話や経済に支障が出るといった不安材料が出たりすると、一気にパニック的に売りが集中するという特徴もあります。
まるで、映画館で火事が起きた時に出口に人々が殺到するような状況と同じです。
豪ドルは現在のところ先進国中唯一の高金利通貨
豪ドルは2008年10月のリーマンショック以前まで、高金利通貨として取り扱われてきました。
当時7.25%の政策金利もリーマンショック後は3%にまで引き下げられ、高金利の特徴は薄れ始めました。
しかし、その後世界的な景気の回復によりインフレ懸念が高まり、金融政策を再び引き締めに転じました。
2011年9月の政策金利では4.75%と当時のレベルと比べると低いものの、他の殆どの主要国が低金利政策を取っていることから、再び高金利通貨に近い状態に戻ったと言えます。
このように、豪ドルの動きの中で最も影響を及ぼすのは政策金利の動向になります。
リーマンショック以降の豪ドルは以前と比較して流動性が高まったことから、投資通貨としてだけではなくディーリング通貨としても取り扱われるようになりました。
これまでのリスク通貨というイメージとは少し違い、ある程度安定性がみられます。
資源国通貨
豪ドルは高金利通貨であると同時に資源国通貨としての特徴を持つため、コモディティ価格に大きく影響されます。
特に原油価格に連動することが多くみられます。
それは市場が原油も豪ドルもリスク商品として、同様に投機目的として捉えているためです。
しかし、ここ数年は投機目的だけではなく新興国の発展と共に、特に中国への輸出の伸びが大きく、豪州経済は以前にも増して底堅さがみられます。
したがって、中国経済や金融政策は豪ドルにも大きな影響を与えるようになり、豪ドル取引には中国経済指標に注目する必要があります。
今後の豪ドル/ドル取引戦略
変動相場制以降の豪ドルは基軸通貨の米ドルに大きく影響を受けてきました。
特に米国の金融政策は豪ドルに最も影響を及ぼすと言っても良いでしょう。
米国は依然として低金利政策を継続する一方で家州が早々と引き締めに入り、家ドルは対ドルでリーマンショック以前の高値を抜き、史上最高値を更新しました。
今後の注目は米国の金融政策が引き締めに入る時になります。
金利差はそれほど狭まらなくても米国が政策転換を示すだけで、豪ドルは下落に転じる可能性があるので要注意です。
今後の豪ドル/円取引戦略
日本の大震災からの復興に伴い、豪州からの輸入は今後も継続されるとの見通しから、豪ドル円の底はしばらく支えられると考えられます。
ただし、リーマンショック前のような個人投資家の円キャリー(低金利の円を売って高金利通貨を買う)取引は、今のところ目立った動きはみられません。
豪ドル円は豪ドルよりもドル円の動きが大きく影響します。
したがって、豪ドル円が本格的に上昇するには、ドル円が底を打ち上昇に転じる時ということになります。
最近は米国の景気回復ペースの遅れや欧州債務の拡大などから、資金の行き場所が限られてきたことにより、豪州の魅力は高まります。
少しずつ日本からも豪州に資金が向かっているものの、積極的に上値を買うまでには至っていません。
しかし、下げたところでは確実に買いを入れてくる動きが目立ちます。
中長期を考えるのであれば、今後も豪ドル円が下落する時点では各テクニカルポイント等で買いを入れる戦略が良いでしょう。
また豪州は2012年7月からCO2削減を目指し、資源稅導入を検討すると発表しました。
このように一時的に豪ドル売りにつながる材料が今後も出る可能性はあります。
しかし、高金利で資源国通貨としての豪ドルの魅力は衰えることは考えにくいことから、入れ替えをしながら長期のロングポジションを仕込むチャンスとみます。
もちろん、その間に相場の流れが根底から変わるような材料が出たら、そのシナリオは一旦白紙にして再度戦略を練り直すのが得策です。
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さて、本日はここまでです。
続きは次回にさせて頂きます。
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現役インフォプレナー「Jill」
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