こんにちは。現役インフォプレナーのジルです。
これまでのFX考察は以下からご覧ください。
※本記事に記載しているのは、あくまで私が行ってきたFX戦略の「一部」であり、「一つの考え方」になっていますので、あくまで参考のためにご参照ください。なお、当情報の影響で万が一あなたの投資活動で損害が発生したとしても、一切責任は負いかねることをご了承ください。
実践相場で勝つ知恵とテクニック
短い期間では「売り」が稼ぎやすい
高金利通貨は少しずつ上昇した後、一気に下降する
高金利通貨は、投資家にとって最も魅力的な投資対象ですが、高金利通貨は高インフレ率かつ高リスクの通貨でもあります。
この通貨の特徴は、市場が安定している場合は買いがゆっくり入り、上昇トレンドが長くなることです。
しかし、グローバルな(世界的な)リスクを引き起こすイベントが発生した場合は急激に低下するという特徴もありますので、ここを踏まえてこの急激な下落を狙い「売り」から参入すれば、短時間で大きな利益を得ることができるわけです。
長期的なトレンドではこれらの特徴は顕著に出現しますが、典型的な例としてはリーマンショック前後の豪ドルだと言えるでしょう。
豪ドル円は2002年頃から、豪州中央銀行が金利を引き締めに転換したことでゆっくりと上昇が始まり、108円付近まで上昇した後、2008年のリーマンショック後には55円まで急落しました。
約8年かけて50円近く上昇した豪ドル円が、わずか3か月で50円強下落してしまったわけです。
そしてこの当時は1日で10円近く値下がりした日が何度もありましたので、途中で市場に参入したトレーダーでさえも数時間でかなりの利益を上げることができました。
まーこのような状況はまれですが、高金利通貨では日中の短期的な動きにおいても同様に現れます。
中でも高金利と低金利の通貨ペアにその特徴が現れますね。
ではこれらの通貨ペアにおける上昇と急落のメカニズムはどうなっているのでしょうか?
それらを以下から見ていきましょう。
上昇と急落のメカニズム
金利差のある通貨ペアというのは、それだけで買いサイドのポジションができやすくなります。
ただし市場が不安定でリスクが高い場合は買いの動きがあまり見られませんので、高金利通貨は市場が安定するにつれて少しずつ買いが入るのです。
ちなみにこの時は相場の動きを注意深く観察しながらの打診買いである傾向にありますので、横ばいが続くケースが多いです。
次に、トレンドが徐々に上昇し始めると、他の参入者も「購入され始めている」ということに安心感を感じるようになります。
そして、それを注意深く見ていた人たちも買い始めると、相場の上昇角度は徐々に高くなっていきます。
その時買っている人の心理状態は最も安心感が高まった時で、それが大抵高値になります。
その後、徐々に低下し始めると市場参入者の中で恐怖心が沸き起こり、ある一定の相場レベルを下回ると一斉に投げ売りが開始されるのです。
これがオーソドックスな上昇と急落のメカニズムなわけですが、この急落ポイントを抑えることができれば素早くかつ効率的に利益を上げることが可能になります。
ちなみに下記の図はNZドル/米ドルのチャートを示しているものですが、
これを見ても相場が徐々に上昇し、その後急落する傾向にあるのが明確に分かります。
とはいえ、この傾向は分足のような短いチャートではあまり見られませんし、あくまで中長期的にロングポジションを売ろうとしているときに現れるものですので、短期間で成功して利益を上げられたからと言って、それに夢中になりそればかりを狙わないように注意する必要があります。
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オーバーシュートの攻め時とは?
第一波に乗り遅れたら深追いは厳禁
例えば、注目する経済指標が市場予想と大きく異なる数字が発表された時や、思わぬ要人発言や噂などで相場が一気に一方向に動いた時のことです。
こんな時にはテクニカル分析などを見ている時間の余裕などはなく、その場で自分自身が瞬時に判断します。
ただ、殆どの場合インターバンクならともかく、個人取引では最初の波には乗り遅れてしまいます。
少し出遅れて2番目の波に乗ったとしても後追いとなり、それほど値幅は取れるものではなく、3番目に乗った時には高値や安値をつかまされることになりかねません。
しかし、本当のチャンスはその後の動きにあります。
折り返し地点が狙い目
このような突発的なニュースや予想外の指標が出た時は、一時的な動きで終わることが多く、その後は大抵の場合元のレベルに戻ろうとするものです。
狙い目はこの時です。
その時の相場への入り方は逆張りよりも、動きが止まり折り返すところを売りの順張りで攻めていきます。
インターバンクのディーラー達は勢いが弱まったところで逆張りから入る方が多いのですが、それは間違った時にはすぐに損切りができるようなスピーディな取引が可能だからです。
個人取引では戻しを確認してから入ることをお勧めします。
もちろん、相場に逆張りで入ったものの戻しがなく、更に一方向に動き続けるような時には、一旦損切りを入れて再度入り直すということもします。
また、このような動きは超短期だけではなく、中期でも長期でも同じような動きのパターンがみられます。
しかし、時間が長ければ長くなるほどその途中には色々な変動要因が加わるため、騙しが多くなります。
したがって、このような超短期取引の方が比較的簡単に利益を得ることができます。
確実に到来するビッグチャンス
年に2~3回は必ず相場が大きく動く
リーマンショックの前までは円キャリー(低金利の円を売り高金利通貨を買う)取引が盛んだっただけに、特に激しく下落したのは豪ドル円などの高金利通貨でした。
豪ドル円は8年近く上昇を続けてきただけに、下落の当初はレベル感から多くの人が買いを入れました。
これは仕方ないとしても、そこからある一定のレベル以上に下落した時には、これは危ない!と躊躇せずに損切りができたかどうか、そして、そこから売りに転じてピンチをチャンスに変えることができたかどうか、で運命は大きく2つに分かれました。
危険察知能力を研ぎ澄ませよう
まず、こんな時に必要なのは、これまでのファンダメンタルズとテクニカルボイントの全体像を俯瞰(ふかん)してみることです。
例えば、豪ドル円は2001年からほぼ一本調子で上昇を続け、その後1年余り107円を天井にもみ合いが続きました。
その時は既に米国はサブプライムローン題が取り沙汰されていた時で、原油価格がこの年の7月には1バレル147ドルの最高値をつけてから急落するなど、不安感が漂い始めていた時でした。
ある程度のきな臭さが漂い始めていることは薄々感じられていた頃です。
豪ドル円は104円付近から下落が始まり、必円付近まで下落した後、82円付近まで押し戻されました。
これで、殆どの市場参加者が「下落は終わったのでは?」と思ったはずです。
そして買いを入れたところから本格的な下落が始まりました。
前回の安値である82円付近を抜けたところで、55円付近まで30円近く下落しました。
82円付近に押し戻された時点で損切りができていればこの勝負は半分勝ちで、81円ミドルを割り込んでから豪ドルの売りポジションを持つことができていたら、勝ち組に入ることができたと思います。
このような急落や急騰の時には逆張りは禁物です。
テクニカル的に前回の安値を勢いよく割り込むと下落は更に加速するという分析ができたかどうか。
サブプライムローン問題の深刻化といったファンダメンタルズの観点からみて、何年かに一度の大きな転換時期が近いという危機感を持てたかどうか。
昨今の相場では短期間での大変動が頻発
ここまでの大きなチャンスではなくても、チャンスは年に何度か訪れます。
例えば東日本大震災の直後には、日本企業が円を必要とするとの思惑から海外勢を中心に円が買われ、ドル円は史上最安値である79円75銭を下回ったことで、3月17日には76円25銭まで一気に下落しました。
それは1時間足らずの間に下落し3時間程度で再び下落前のレベルまで押し戻され、往復で7円近い動きとなりました。
この段階では下落と上昇の2回チャンスがあったことになります。
また、ユーロ円は震災にもかかわらず円が買われ、ユーロ円は114円台から翌日には106円台へと一気に8円も下落した後、一転して123円台へと急反発するなど、激しい値動きがみられました。
また、2011年7月10日頃には、ギリシャの財政危機で新たな追加支援のニュースが流れ、ユーロ円は7月4日の117円台から7月2日には110円台前半まで7円以上下落しました。
日本の震災の前にはニュージーランドで大きな地震が起きるなど、突発的な出来事が増えてきたように思えます。
また、このような地震だけではなく、欧州のギリシャ問題に端を発したソブリンリスクや米国の債務上限引き上げ法案の混乱など、世界経済への懸念が拡大してから市場には漠然とした不安感が漂い始めているだけに、ちょっとしたことでも値動きは大きくなりやすいものです。
その分、FX取引ではチャンスが増えることにもなりますので、このようなチャンスは毎日こつこつと取引をして、攻め時を見極める能力を培い掴むようにしましょう。
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さて、本日はここまでです。
続きは次回にさせて頂きます。
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現役インフォプレナー「Jill」
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