こんにちは。現役インフォプレナーのジルです。
これまでのFX考察は以下からご覧ください。
※本記事に記載しているのは、あくまで私が行ってきたFX戦略の「一部」であり、「一つの考え方」になっていますので、あくまで参考のためにご参照ください。なお、当情報の影響で万が一あなたの投資活動で損害が発生したとしても、一切責任は負いかねることをご了承ください。
トレンド相場とレンジ相場の攻略
トレンドができる時は必ず何かのテーマがある
なぜトレンドができるのか?
相場はサイクル(波動)で構成されており、山に登るプロセスが上昇トレンドであり、谷に下るプロセスが下降トレンドになります。
トレンドの長さはさまざまで、5分足のものから数年続くものもありますが、トレンドが形成される場合は常に特定のテーマがあり、それを背景としてトレンドは始まります。
長期トレンドはそれだけ大きなテーマで始まり、長期にわたって安定した利益を上げることができます。
長期的なトレンドが形成されるテーマと特徴
長期トレンドのテーマは、基本的に各国の金融政策などのファンダメンタルズに基づいているため、トレンドの開始時と終了時には、さまざまな経済指標や主要人物の発言などの兆候が現れます。
例えばドル円で考えてみると、米国の景気回復ペースの速さから、近く金融政策を緩和から引き締めに転換するといった時に、一方で日本は震災の影響などから当面引き締めの時期は遠く、寧ろ今よりもさらに緩和政策を行うという時には、金利差拡大からのドル買いが始まると考えられます。
こうしたケースが始まる前には、基本的に数週間から数ヶ月間、米国の雇用統計と住宅状況の指標を見て、主要な人物の発言に注意を払うことになります。
このようなトレンドは数年レベルで続くことが多いです。
中期的なトレンドが形成されるテーマと特徴
中期トレンドには明確なテーマがあり、いつ終了するかを簡単に予測することができます。
たとえば、中東および北アフリカの民主化運動などにより混乱が生じた場合、リスク回避の動きが一時的に拡大します。
この種の混乱は長く続くことがほとんとなく、数か月で状況が収束してから元のレベルに戻るなど、期限が限られている場合によく見られます。
短期的なトレンドが形成されるテーマと特徴
短期的なトレンドですが、数日または数週間で終わる短期トレンドは突然始まることが多く、早期に終わるためリスクが高くなる傾向があります。
たとえば米国の雇用統計が発表される前に、新しい失業保険申請件数またはADPの雇用統計に悪い数値が表示された場合、雇用統計の発表にかけてドルが下落し続けるといった状況です。
この場合、トレンドに乗ったからといっても突然のニュースやポジションの偏りなど多くの不確実性があるため、いつでもその波から降りられる準備をしておく必要があります。
短期取引で売買するタイミングについて
長期・中期・短期の順でチャートを見る
FXで勝つための鍵は、
「まずは最も有利なレベルに引き付けてからポジションを保持する」
というから始まります。
有利でも不利でもない中途半端なレベルからポジションを持ち始めると、最終的には損切りになる可能性が高くなり、利益も減少するからです。
これを防ぐには、取引の前に常に長期、中期、短期チャートを確認することです。
チャートは、「今の水準が低いレベルなのか、それとも高いレベルなのか」という感覚を示してくれます。
まず最初のステップとして5分足のチャートで前日からの流れを確認し、次に日足のチャートで半年から1年までのトレンドを確認してから、時間足(30分)でここ数日の流れを確認…、そして5分間のチャートに再び戻ります。
こうした段階でチャートを見ることで、現在の相場水準が高いのか低いのかというレベルを感じ取ることができます。
絶好の「売り」のタイミング
上記の条件が満たされた局面が、絶好の「売る」タイミングだとえいます。
こうした局面ではトレンドがしばらく続き、数日間ポジションを持つことになるかもしれませんが、それだけ利益率もかなり大きくなるからです。
一方、時間足と日足の上限を上に抜いて反対に動き始めた場合はすぐに損切りを行い、売るのではなく買いから入るのが得策です。
ただし、こうした局面は常に起こるものではありません。
日足チャートが下降トレンドにある場合に、時間足チャートと5分足チャートが日足の下限まで下落した時などは買いで入ります。
そのような場合は短期で取引を終え、なるべく早めに結果を出すようにしましょう。
「買い」のタイミング
これらの条件が満たされた局面が、「買い」で入るタイミングになります。
この局面でも数日間ポジションを持つことになるかもしれません。
しかし、やはりその分、利益率は比較的大きくなります。
一方、時間足と日足の下限を下回った場合はすぐに損切りを行い、むしろ「売り」に専念するのが得策です。
トレンド相場に適したスイング/ポジション取引
トレンドが続いている場合の最も適切な取引スタイルが、このスイングとポジションによるトレードであり、これは基本的にトレンドに沿ってポジションを維持することになります。
スイングとポジショントレードを組み合わせたトレードをここではSPトレードと呼ぶことにしますが、SPトレードは日中の取引においても、トレンドに沿った形でポジションを保持し続けます。
実際の売買においてポジションのサイズは時々増減しますが、最小単位でポジションを維持します(外国為替会社は通常10,000通貨単位が最小です)。
トレンドが変化する可能性があると考えても、ポジションはせいぜいスクエアー(ゼロ)状態に設定するだけであり、基本的にトレンドに逆行したポジションは持ちません。
また、スイングまたはポジショントレードといっても、日中はデイトレーダーとして上記に掲載したトレードを行います。
3つのチャートでトレンドの流れを確認する
まず、取引方法はデイトレードと同じです。
5分足チャートで前日からの動きをチェックした後、週足チャートまたは日足チャートで長期トレンドをチェックし、次に時間足チャートで中期トレンドを確認した後、5分チャートに再び戻ります。
そして、これら3つを比較しながら取引を行います。
※↓↓日足は下降トレンドを継続
※↓↓時間足
※↓↓5分足
たとえば中長期的なトレンドと短期的なトレンドが、長期的な下降トレンドに対して上昇して上限に達した場合は、売りを開始するのに最適なタイミングだと言えます。
この場合は、自分が持つことのできる最大のショートポジションを持つつもりで取引を始めます。
一方、中期および短期のトレンドが長期の上昇トレンドに対して底を打った場合は、買いから入る最適なタイミングになります。
デイトレードはその日のうちにポジションをクローズしますが、SPトレードはオーバーナイトポジションを持ちます。※翌日持ち越し
ただし、必ず損切り注文を行っておくべきです。
チャネルに基づいた売買
トレンドが完全に明確でなくても、ファンダメンタルズの観点から考えてトレンドが始まったばかりだと思う場合は、それをチャートで確認してください。
たとえば、上昇トレンドが始まるかどうかを日足で確認する場合は、安値が前日の安値を上回る状況が数回続いているときに、その安値を線で結ぶのです。
ここではとりあえず上昇トレンドが始まったと考えて、次の安値近くで買いを入れようとしていると仮定します。
トレンドラインを引いてチャネルを作成する
トレンドは常に上下動を繰り返しながら形成され、トレンドの幅はしばしば一定のリズムで進行します。
上昇トレンドラインに平行に描かれた線をアウトラインと呼ばれますが、下降トレンドでは高値を線で結び、互いに向かい合う平行線がアウトラインになります。
これらの線の間の幅がチャネルと呼ばれるものです。
このチャネルを使用することによって、損切りと利食いのタイミングが明確になり利益が安定します。
また、上昇トレンドラインは下値を抑えるためサポートラインと呼ばれ、下降トレンドラインは上値を抑えるためレジスタンスラインと呼ばれます。
サポートラインとレジスタンスラインは比較的美しい線で結ばれていますが、アウトラインはかなり不均一で、線の描結び方によって幅が異なります。
原則としてSPトレードでは、ポジションは常にトレンドに沿った順張りを保つようにします。
たとえば上昇トレンドの場合、サポートラインのレベルでロングポジションを仕込み、アウトライン近くで利食いするのが基本です。
ただしアウトラインでは、不均一のために更に上に行くこともあったり、予想されるレベルの前で折り返されたりする場合があります。
したがって常に根っこ(最小単位)のロングポジションをキープするようにしながら取引を行うようにします。
次に、利益を得ながらサポートラインに再び戻ったら、再度買いから入り元のロングポジションのサイズに戻します。
このようにして、上昇トレンド中は常にロングポジションを保持し続けることになります。
※↓↓チャネルを使った売買方法
下降トレンドでは、レジスタンスの近くでショートポジションを仕込み、アウトラインに近づいたときに利食いしながら根っこのショートポジションを維持します。
そしてアウトラインに近づいたら利食いの買い戻しを行い、再度レジスタンスの近くで売りを増やして、元のショートポジションに戻します。
デイトレードではこれを繰り返し、一日の終わりにポジションをクローズしますが、SPトレードは上記のようにトレンドが続く限りポジションを維持します。
この時の損切り注文の出し方は人それぞれですが、根っこのポジションだけは遠くに置くようします。
トレンドラインのブレイクアウトを狙う
これまでのところ、基本的にトレンドに沿って売買し、トレンドに対抗するポジションは基本的に持たないと説明しました。
しかし、積極的に取引を行いながら取引回数を増やしたい場合は、以下に示すように、上昇トレンドでの売りポジションと下降トレンドでの買いポジションを持つことも出来ます。
※↓↓トレンドラインのブレイクを狙う
※↓↓トレンドをブレイクしたら損切りして順張りに
ただし、その分リスクが増大するため、損切りは確実に行いましょう。
トレンドから完全に抜けたら、根っこを含めて完全にスクエアー(ポジションゼロ)にします。
完全というのは、短期および中期のトレンドから長期のトレンドまですべてを超えた時でのことで、完全に手仕舞いするのです。
短期および中期のトレンドを抜けても根っこのルートポジションを維持しますが、もし長期トレンドからも離れて行くようであれば、損切り後に速やかにその方向に順張りのポジションで臨みます。
これは多くの場合かなり良いチャンスであり、決して見逃してはなりません。
たとえば、2008年9月に発生したリーマンショックなどがそうです。
トレンドは徐々に利益を蓄積していくものですが、このようにそのような鋭い反対の動きが始まると、これまでの利益を吹き飛ばされるかもしれません。
しかし、このような時こそ短期間で一気に収益を上げることができる時でもあるのです。
さて、本日はここまでです。
続きは次回にさせて頂きます。
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現役インフォプレナー「Jill」
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