初心者向けFXの考察 vol.17 ‐ 最も大切な経済指標とは?

↳初心者向け

こんにちは。ジルです。

私はインフォプレナーとして活動する中で、アフィリエイトの他にもう一つの収入を稼いでいます。

それは外国為替証拠金取引による利益、つまりFXによる利益なわけですが、その成果がなかなか順調に行っていますので、当ブログでは今後ネットビジネス業界の考察のみならず、FXに対する様々な考察も行っていきたいと考えています。

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このような方たちに向け私なりの考察をお届けしたいと思いますので、何卒参考にしていただければと思います。

これまでのFX考察は以下からご覧ください。

※本記事に記載しているのは、あくまで私が行ってきたFX戦略の「一部」であり、「一つの考え方」になっていますので、あくまで参考のためにご参照ください。なお、当情報の影響で万が一あなたの投資活動で損害が発生したとしても、一切責任は負いかねることをご了承ください。。

外国為替市場が反応する最も重要な「経済指標」とは?

「FOMC」「非農業部門雇用者数」「生産者物価指数」「貿易収支」

外国為替市場では、米ドルの流通量が非常に大きいので、為替市場に参入している人たちは、米ドルに影響を与える米国の経済指標に対し常にアンテナを張っています。

しかし先日も言ったように、米国の経済指標の数は非常に多いのが実情です。

従って経済指標に不慣れな人はすべての指標に注目するのではなく、基本的かつ重要な指標にのみ焦点を当て、その指標が為替に与える影響や、市場関係者の予想などを勉強するのが効率的です。

そのうえで、まず初心者が最初に勉強するべき米国の経済指標として推奨したいのは、金利の状態をチェックするための「FOMC」、景気の状況をチェックするための「非農業部門の従業員数」、物価の状況を確認するための「生産者物価指数」、貿易の状況を確認するための「貿易収支」、この4つです。

以下からは、これら4つの各指標について説明しましょう。

FOMC(連邦公開市場委員会)

「FOMC」は、米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)によって開催される会議であり、政策金利であるフェデラル・ファンド・レート(通称FFレート)を決定します。

通常、FOMCは年に8回開催されます(6週間ごとの火曜日)。

FOMCでは、米国各地域の連邦銀行の景況報告(ベージュブック)と、連邦統計調査局が提出した経済報告(グリーンブック)に基づいて金利政策などが議論されます。

議論された内容は、FOMCの約3週間後に発表されることになっています。

FOMCのメンバーは、FRBの理事7名、NY連銀総裁1名、地区連銀総裁4名(各地区の持ち回り)の合計2名となっており、議長はFRB議長が、副議長はNY連銀総裁が担当します。

FOMCが終了すると、政策金利であるFFレートの水準が発表されます。

為替相場の予想に反してFFレートが変動した場合、または変動が予想されたが予想を上回った場合、それらは「サプライズ」などと呼ばれ、FFレートの直後に為替レートも大きく変動する傾向にあります。

一方、FFレートの水準や変動が外国為替市場の予想範囲内であれば、為替レートはそれほど変動しない傾向になっています。

FFレートの水準や変動幅に限らず、為替レートはFOMCの後に公表される議事録で変動する場合もあります。

議事録には決定事項の内容だけでなく、将来の金融政策の方向性に関する議論の内容も含まれているので、金利の将来を考える上で重要な手がかりとなることが多いからです。

このように、外国為替市場ではFOMCだけでなくFOMCの議事録にも焦点を当てる必要があります。

非農業部門雇用者数(NFP)

非農業部門雇用者数(NonFarmPayrolls = NFP)」は、その名の通り、農業以外の業界で働く労働者の数の増減を表す指標です。※どのくらい減ったのか、あるいは増えたのか。

一般的にはNFPの値が高いほど、つまり労働者の数が多いほど、米国経済は好転していると判断されるため、米ドルが買われる傾向があります。

逆にNFPの値が小さいかマイナスの場合、米ドルは売却される傾向にあります。

NFPは為替市場に限らず、株式市場や債券市場でも注目される指数であり、結果次第で為替レートが大きく動きますので注意が必要です。

発表される周期は、日本時間で毎月第一金曜日の午後9時30分(冬時間は午後10時30分)に発表されます。

そのうえで、NFPで注目すべき点が2つあります。

それは、「NFPの値は月ごとに大きく変動する」という点と、「すでに発表されている前月の値は頻繁に変更される」という点です。

NFPの大きな変動により、前月の値を参考にして作成された市場参加者の予測は、結果と大きく異なることがよくあります。

また、前月の値が大きく変動した場合、その影響で対象となる月のNFPも大きく変動する可能性があります。

したがって、NFPの結果を見るときには、1か月分のデータだけでなく、それが前月と比べてどのように変化したか、あるいは過去6か月間の傾向などを参照する必要がありますので注意しましょう。

生産者物価指数(PPI)

米国の生産者物価は、米国の国内メーカーの販売価格(約1万品目)で概算されており、1982年の平均価格を100とした指数で表示されています。

通常、外国為替市場では、「生産者物価指数(PPI)」の水準ではなく、前月比の変化を示す前月比を重視しています。

さらに外国為替市場では、すべての調査の物価動向を示す「総合指数」に加えて、揮発性の高い(変動の大きい)エネルギーや食品を除く品目の物価動向を示す「コア指数」も重要視されています。

生産者物価指数が発表される周期は、対象月の2週間後の日本時間午後9時30分(冬時間の午後10時30分)に発表される予定です。

生産者物価指数で注意を払いたいのは、為替レートは総合指数とコア指数だけでなく、原材料と中間財の変化によっても変動する事です。

理由としては、物価は「原材料→中間財→最終財」の順で変わるため、原材料や中間財の変動が外国為替市場の予測と大きく異なる場合、最終財も最終的に市場の予測とは大きく異なると想定されるため、速やかに為替取引に反映さようとする働きがあるからです。

貿易収支

「貿易収支」とは、輸出額と輸入額の差を意味します。

米国の場合、輸入は輸出よりも常に大きいため、貿易収支は赤字です。

このため、米国の貿易収支は赤字であるという前提のもと、市場関係者は貿易赤字の規模に焦点を当てている傾向にあります。

米国の貿易赤字が拡大するにつれて、米国はいつもより多くのお金を海外に支払わなければなりません。

他の国々では、米ドルではなく各国の通貨が使用されているため、米国はより多くの米ドルを外貨に変換する必要が出てきます。

従って米国の貿易赤字が大きくなると米ドルは売られる傾向にあり、逆に貿易赤字が小さくなると米ドルは買われやすくなる傾向にあります。

米国の貿易収支が発表される周期は、通常、日本時間の午後9時30分(冬時間の午後0時30分)に、毎月2〜5日前後に発表されます。

外国為替市場に大きな影響を与える「米国経済指標」
FOMC(連邦公開市場委員会)
米国の中央銀行である連邦準備制度理事会が、年に8回開く会議。 「FFレート」(政策金利)が決定される。
NFP(非農業部門雇用者数)
農業以外の産業で働く労働者数の変化を表す指数。
PPI(生産者物価指数)
米国労働省によって、米国の製造業者の販売価格の動向を調査した物価指数。
貿易収支
米国の場合、輸入は輸出よりも常に大きいため、貿易収支は赤字。したがって、為替市場参加者は貿易赤字の大きさに注意を払っている。

主な「経済指標」が発表される日時を把握する

為替レートは経済指標の結果によって大きく変動するため、為替取引を行う際には、いつ各経済指標が発表されるのかを事前に把握し、急激な為替レートの変化に対応できるように準備する必要があります。

ほとんどの経済指標には決まった発表日があります。

そして、経済指標の発表日をカレンダーにした「スケジュール」が新聞、雑誌、インターネットのサイトにも掲載されています。

例えば、Yahooファイナンスには、各国の発表スケジュールと経済指標の結果や予想が常に表示されています。

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ぜひ覚えておきましょう。

外国為替市場だけでなく、金融市場で取引される資産価格は、市場参加者の大多数の考えに従って動きます。

米大統領が米ドルが安すぎると言っても、多くの市場参加者が米ドルが高すぎると考えるならば、市場は米ドルを売る方向に動くでしょう。

経済指標についても同様です。

たとえば米国の政策金利であるFFレートが、FOMCによって5%から5.25%に引き上げられたとします。

その際、多くの市場参加者が次のFOMCでFFレートが5.25%になると予測していれば、為替レートはそれほど変わらないはずです。

しかし、市場参加者のほとんどが「FFレートは5%にとどまるだろう」と予測していると仮定すると、「FFレートが5%から5.25%に利上げ」と発表された途端に、為替レートは大きく変動します。

「FFレートが引き上げられた」という結果が同じであっても、事前の市場の期待に応じて、市場の動きは大きく変化するというわけです。

なぜなら、市場が事前にFFレートの利上げを予想していたとすると、発表を待たずして利上げを前提に取引が進み、実際の発表までには、利上げがあれば買いたいという投資家はすでに買ってしまっている、いわゆる織り込みが済んだという状況になっているからです。

一方、前もってFFレートに変動がないと予測される場合、予測に裏切られた投資家は慌ててドル買いを進めるのです。

したがって、為替レートに対する経済指標の影響を考える際には、経済指標自体の結果よりも、経済指標が発表される前に行われる市場参加者の予想と、実際に発表された経済指標の差の方が重要だと言えます。

さらに、FFレートの利上げ予想をもとにしたドル買いであれば、発表までの間にほかの経済指標の好結果やFOMC関係者のコメントなどの状況を受けて、市場で利上げ予想ができあがっていく過程でゆっくりとドル買いが進みます。

一方、市場が利上げを予想していない状況で、利上げ発表を受けてのドル買いは、発表後の短時間で急激に現実に合わせようとするドル買いになるために、こうした時の為替取引はかなり活発なものになります。

このように、結果と予測が大きく異なるほど為替レートは急激に変化するため、トレーダーは取引を慎重に行う必要があります。

Yahooファイナンスなどの外国為替関連の情報サイトには、経済指標の日付と結果だけでなく、市場参加者の予測値も含まれていますが、これらの予測は通常、複数の市場参加者、エコノミストなどの調査を行い、回答を平均することによって得られますので、これらを加味して為替取引を行うべきだと言えます。


さて、本日はここまでです。
続きは次回にさせて頂きます。

最後になりますが、当ブログに関するお問い合わせは、サイドバーに設置したメールリンクからお願い致します。

必ず24時間以内に返信させて頂きますので、いつでもお気軽にどうぞ。

現役インフォプレナー「Jill」

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