こんにちは。現役インフォプレナーのジルです。
これまでのFX考察は以下からご覧ください。


※本記事に記載しているのは、あくまで私が行ってきたFX戦略の「一部」であり、「一つの考え方」になっていますので、あくまで参考のためにご参照ください。なお、当情報の影響で万が一あなたの投資活動で損害が発生したとしても、一切責任は負いかねることをご了承ください。
テクニカル指標を使いこなす
RSIの逆行現象に注意
RSIのメカニズム
RSIの基本的な考え方は、ある一定期間の値幅(上昇幅と下落幅の合計)に対して、その期間の上昇幅の割合がどのくらいかを示すものです。
たとえば、14日間のドル円の上昇と下降の合計がそれぞれ40銭と60銭だった場合、RSIは次のように40%になります。
14日RSI = 40 ÷(40+60)× 100% = 40%
RSIの見方
RSIはその上げ幅の割合を示し、50%を挟んでその数字が100%または0%に近づくほど、相場が過熱しているとみます。
例えば、通常はRSIが20~30%に下がった場合、売られ過ぎであると判断して買いを入れ、70~80%になると、買われすぎだと考えて売りを出します。
RSIの値の幅は0%~100%で、その期間内の上昇幅が下落幅よりも大きい場合は30%超、反対に下落幅の方が大きい場合は50%未満となります。
したがって、50%を超え続ける場合は上昇トレンドであり、50%を下回り続ける場合は下降トレンドという事になります。
ダイバージェンスへの注意
ただしここで注意しなければいけないのは、実勢レートが高値圏(安値圏)で利食い売り(買い)が入った時などには、しばらくRSIの水準は上がり続ける(下がり続ける)といった現象がみられることです。
これは逆行現象(ダイバージェンス)と呼ばれ、この動きが発生すると、相場の転換期が近い兆候と見なされています。
また、RSIが20%から30%の底付近に留まる場合や、または70%から80%で高く留まる場合にも注意してください。
たとえば、20%に低下した場合だとしても、現在のレートが低下を止めずに下落し続けるとRSIは20%付近で横ばいし続ける事になるからです。
他の指標と組み合わせて表示する
このような騙しを可能な限り減らすには、他のテクニカル指標を組み合わせてみることが重要です。
たとえばローソク足の下ひげが長い場合、レートが底値圏に達している兆候を示します。
また、パターン分析でダブルボトムが形成されているかどうかなども確認しましょう。
特にRSIの場合、トレンド関連のテクニカル指標を組み合わせることで、かなりの騙しを減らしてトレンドが継続しているか転換しているかを判断できます。
トレンド系では単純に移動平均線を見るのが一般的ですが、その中でもボリンジャーバンドはRSIと互換性があることで知られています。
何故ならどちらもJW Wilderによって発明されものたからです。
前に説明したように↓↓、

ボリンジャーバンドには移動平均の上下に標準偏差のバンドがあり、そのバンドに近づいた時には逆張りを行い、バンドに沿って動き出したらトレンドが始まったと考えます。
この事からバンドの上限または下限に近づくときにRSIも転換を示すような場合は、強い逆張りの兆候と見なすことができますし、逆にバンドに沿って動き始めるとトレンドが始まったことを示しますので、RSIの上下にもみ合いが生じていることと一致します。
また、2シグマのバンドを大幅に超える急激な上昇または下降がある場合、RSIの逆行現象と見なすこともできますし、そのときにローソク足のヒゲが長く伸びている場合、さらに高い確率での転換の兆候として見ることができます。
MACDとボリンジャーバンド
MACDのメカニズムと見方
MACDとは、長期と短期の2本の指数平滑移動平均線(EMA)を求め、短期線から長期線の値を引いて乖離率を求めたものです。
ある日のEMAというのは、当日の終値から前日のEMAを引いたものに平滑化定数を掛けて、前日のEMAに足したものです。
単純移動平均(SMA)と比べ、直近の値動きがより反映されます。
そのためトレンドに変化がある時には素早く反応するので、相場の先行指数として非常に効果的です。
MACDは通常、短期EMA(12日)から長期EMA(26日)を引いて求めるもので、その2本の線が交差する時には乖離がゼロになります。
即ちMACDはゼロということになります。
ゼロを基点としてMACDが下から上に抜けたら買いサイン(ゴールデンクロス)、上から下に抜けたら売りサイン(デッドクロス)とみなします。
シグナルとMACDを併せて見る
トレンド変化の判断の精度を高めるために、MACDの単純移動平均(SMA)をとったシグナルと併せて見ていくようにします。
平均期間は通常9日間を使います。
MACDがシグナルを下から上に抜いた時には買いのサイン、逆に上から下に抜いた時は売りサインと判断します。
これは、SMAはEMAよりも変化が遅れる傾向を応用したものです。
この時、ゼロよりも下の方でMACDがシグナルを上抜けした時の買いサイン、逆にゼロよりも上の方でMACDがシグナルを下抜けした時の売りサインは、より信頼度の高いものとなります。
トレンド系と組み合わせる
MACDの効果は当然トレンドができた時に発揮されるものであり、トレンドの無いもみ合いの時には売り買いのサインが頻繁に出ることになります。
そのような騙しを減らすには、トレンド系のテクニカル指標、特にボリンジャーバンドを併せて使うことで、より精度の高い売り買いのポイントを探ります。
ボリンジャーの上限や下限のバンドに近づいた時には逆張りを狙う所ですが、その時にMACDが転換のサインを示す時には、より信頼度が高まります。
また、バンドに沿ったバンドウォークが始まった時などはトレンドが継続する時で、MACDのトレンドも同時並行でみられる時にはポジションをキープすることになります。
クロスを先読みするには?
一般的にトレンドを見つけるMACDは、日足チャートなどでポジショントレードに使われることが多いものの、反応が速いことから短期売買でもよく使われます。
下図の時間足チャートを見ると、買いサインなどは上昇の直前にそのサインを示していることがわかります。
最近はシステムトレードが流行ですが、機械的にサインを早めに示すMACDは特に人気が高いようです。
一般的に言えることですが、自分で取引を行う場合テクニカル指標がサインを出す前にある程度予想できることから、システムよりも少し前に行動を起こすことができるメリットはあります。
ただ、反対に勇み足になる場合もあるため、注意が必要です。
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フィボナッチ・リトレースメント
市場参入者が最も頼りにするテクニカル指標を1つあげるとすれば、このフィボナッチ・リトレースメントになります。
フィボナッチ・リトレースメントとは、フィボナッチ比率を利用して天井や底を打った後の次のテクニカルポイント探るためのツールです。
これが、実は不思議なほどよく当たります。
フィボナッチ数には星雲の渦の巻き方や、木の枝分かれなど自然界でも不思議なほど当てはまるものが多くみられます。
その神秘的とも言える特徴を持つフィボナッチ・リトレースメントを使うと、利食いや損切りのポイントのレベルがより明白になってきます。
ただし、その天井と底の取り方によってそのポイントが変わってしまうため、起点となる高値/安値の取り方を上手に見つけていくようにします。
また、他のいくつかのテクニカル指標などを併せて使うことで、より信頼性を高めるようにします。
そのコツをご紹介します。
フィボナッチ数列とは?
上の①を見ると、2つの連続する数字を足した数字とその次の数字が一致しています。
この1つひとつのフィボナッチ数の並んだものをフィボナッチ数列と呼びます。
この数列には不思議な特徴があり、例えば1つ前の数字を次の後ろの数字で割ってみると、②のようになります。
この数字が右に進めば進むほど0.6180という数字に限りなく近づいていきます。
また、後ろの数字を前の数字で割ると③のようになり、この計算結果は1.6180に限りなく近づいていきます。
また、後ろの数字を2つ前の数字で割ると④のように今度は2.618に近づいていきます。
このように、フィボナッチ数列には特定の不思議な比率が出てきます。
これが黄金比と呼ばれるものですが、その代表的な比率である
・38.2%
・50.0%
・61.8%
・76.4%
の5つを覚えておけば十分です。
フィボナッチ・リトレースメントの取り方
殆どのFX会社のチャートツールにはフィボナッチが装備されています。
天井と底の決め方
フィボナッチ・リトレースメントで下落後のレジスタンスを探るには、天井を100%として起点にして、0%の大底までの幅をフィボナッチ比率で分けます。
大底から天井までを100%とした場合、何%のところで天井を打つか、これで見当をつけていきます。
仮にスタート地点である天井まで戻すという場合は、100%戻したということになります。
反対にサポートを見つける時には、大底を100%として0%の天井までの幅をフィボナッチ比率で分けていきます。
そして、どの比率のレベルがサポートか検討をつけます。
問題は天井と底をどこにするかですが、それによってポイントが大きく変わってしまいます。
どこかといったルールなどはなく、自分で見つけることになります。
下落後のレジスタンス(戻し)を探る
下落が始まった時点の天井を100%として、大底を0%とします。
そして、その間のフィボナッチ比率毎に引かれた線がレジスタンス(戻し)の候補ということになります。
その場合、過去のもみ合いレベルや、底や天井などとぶつかるレベルに注目します。
これらのレベルにおいては、過去に出来高が多いことを示すもので、その時に損切りや利食いをした記憶が市場参加者には残るレベルでもあり、レジスタンスとなる確率が高まります。
上図では高値を107円台のレベルで選びましたが、下図では実際に急落する寸前の88円台から取ったものです。
両方のフィボナッチ比率がほぼ同レベルで重なるところは、最初の図の23・6%戻しのレベルと2つ目の図の38・2%戻しに当たる67~68円付近です。
このようなレベルは特に意識しておきます。
また、これらのフィボナッチレベルはその後サポートになることもあります。
上昇後のサポート(押し)を探る
サポートレベルを探る時には、上昇が始まった時点の大底を100%として、上昇の終わりである天井を0%とします。
そして、その間のフィボナッチ比率毎に引かれた線がサポートの候補ということになります。
後はレジスタンスの時と全く同じやり方でサポートとなるレベルを探ります。
ポイント
フィボナッチ・リトレースメントを探る時には、起点となる天井や底を自分で色々と変えてみて、過去の高値や安値、そしてもみ合いなどがあるかどうかを見ながら探します。
レジスタンスを探る時には、基本的に天井は変えても底値のレベルは上昇が始まったところを起点として使うようにします。
他のテクニカル指標と併せて見る
例えばトレンドラインを引いて、時間の経過をある程度計算に入れながらトレンドラインとフィボナッチのレベルが交差するレベルを目標にします。
その他には一目均衡表の雲の上限や下限などと重なるレベルは有力な候補となります。
ポイント
フィボナッチ・リトレースメントの5つのレベル全てがチャートポイントの候補であり、各レベルに近づいた時には利食いや損切りの準備だけはしておき、そのレベルを抜けていく時にはポジションをそのまま持つようにします。
また、フィボナッチは5分足から週足など長いチャートまで、全てに通用するものです。
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さて、本日はここまでです。
続きは次回にさせて頂きます。
最後になりますが、当ブログに関するお問い合わせは、サイドバーに設置したメールリンクからお願い致します。
必ず24時間以内に返信させて頂きますので、いつでもお気軽にどうぞ。
現役インフォプレナー「Jill」
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